【vol.19】会社員時代の話と3度の起業について~ バルテスグループ代表取締役会長 兼 社長、田中 真史の“真時代”~
バルテスは2004年4月に設立したので、来月で創業20周年を迎えます。
テストのプロ集団が必要だ、とバルテスを設立しました。その前は2度、ソフトウェア開発会社を起業しました。
このブログもこれまで18記事書いてきて、年度末ということで振り返っていたら、1年前に書いた「目標と夢」の記事で、『20代の頃の就職~起業までの話はまた別の機会に』と書いたのに、結局書いていないことに気が付いたので、今回は1年越しにこの話をしようと思います。
長く経営者としての年月を過ごしていますが、私もプログラマーとしての会社員時代が4年ありました。
会社員時代のことも学生時代のこともよく覚えています。
プログラマーとしての会社員時代
高校受験時、「パナソニックに就職して松下幸之助になろう!」と電子工学科の説明会に行ったら倍率が高そうだったので情報処理科へ。
高校卒業後はプログラマーとして就職し、4年間働きました。
月160時間残業、土曜も半日出勤で、そんなのが数ヶ月続くこともありました。
PCなんて会社に1台しかないから時間割でPCを使います。(厳密にいうと当時はパソコン※PCは存在してません)
プログラムも仕様書も手書き。会社員として過ごした唯一の会社ですが 、よく覚えています。
独立からの起業
その後フリーランスになり開業資金を貯めて、先輩と会社を設立。
会計やってと言われたので、勘定科目から勉強してやっていました。
27歳でこの会社を出て、28歳になる手前でバルテスの前の会社を起業しました。
PCが普及し始めたところだったので、「これからのPCの時代に向けて」新しく開発会社を設立。前の会社で会計はできるようになったので、しばらく事務員は置かず、会計も営業も開発業務も全部自分でやっていました。
今はメールアドレスがあるなんて当たり前だけど、当時はインターネット回線だって大企業にあるかないかの時代。自分たちでやってみようと思い、Unix系OSでメールサーバーを立ち上げて使っていました。ホームページも挑戦してみて、「おー、映った映った!」と喜んだのを覚えています。
バルテスグループの行動指針にもありますが、「新しい事にも興味を持ってチャレンジしてみる」。
大企業との取引もチャレンジしていました。本当にできるの?って言われても「できます!」って言って、それで会社も成長しました。
思い切って一歩を踏み出して、チャンスを活かす。これを肌で感じることが大事。
「株式上場したいな」と思ったときに、もう一回真面目に経営を勉強しなおしました。大阪商工会議所のベンチャースクールで、ファイナンス、法律、特許など、勉強しました。
バルテスを設立
上場を目指して設立した3社目がバルテス。テストのプロ集団を作り、IT業界にイノベーションを起こそうと立ち上げました。
イノベーションを起こすには教育や研究が大切だと思い、人材育成にも力を入れようと。
バルテスではテストエンジニアとしてのキャリアパス(テスト実行→設計者→プロジェクト管理→上流工程のコンサルティング→組織運営)が描け、市場価値の高いプロフェッショナルを育成しています。
教育にはたくさん投資していこうと決めていました。
設立当初、当時あったテスト技法の本を従業員一人一人に買って、勉強してレポートにして発表して…これが今のバルゼミの始まりです。
外部の方から「どうやってテストエンジニアを育成しているのですか?」とよく聞かれるようになって、社内で勉強会をやっています、と言うと、それうちにもやってよ!と。
社外にやるつもりはなかったからバラバラな資料しかなかったけど引き受けました。
せっかくなら立派なテキストを作ろう!と、石原さん(現バルテスHD 品質ビジネスイノベーション部 部長)に執筆してもらいました。
この時の苦労話は以下のURLにまとまっていますので、こちらもぜひ読んでみてください。
https://prtimes.jp/story/detail/AxMXPosqOKB
バルテスのテストメソッドを教育コンテンツとして販売しようとしたときに社員から「これは僕たちのノウハウです、これを外に出して仕事がなくなったらどうするんですか?」と言われました。
いやいや、業界にイノベーションを起こすため、テストを通じて世の品質を高めるためにバルテスがある!外販しましょう!と。結果、市場は拡大し、成長を続けているんです。
教育を提供することで仕事がなくなったかといったら逆で、バルテスのファンが増えて、バルテスの品質教育「バルカレ」も社会的知名度を確立させることができました。
これと同じ展開で進めているのがツールです。
ツールを普及していくことによってバルテスのファンもできるし、T-DASHやQualityTrackerを使っているが案件がより大規模になる、だからバルテスさん手伝ってよとなるはずです。ツールに対する私の想いは、以前よりブログで書いてきました。
経営哲学
先日社員に、「会長の経営論を聞きたい」と言われたので、経営論というか私の経営哲学にも触れてみました。
破天荒なことばかりしていた気もしますが…やはり「勉強」と「挑戦」は大事だと思います。
バルテスでは学べる場、挑戦できる場をたくさん用意しているので、ぜひエンジニアとしてのキャリアを築いてほしいと思います。