嶋岡:Web・IoT品質サービス事業部 IoTエンベデッドソリューション部 副部長
──学生時代の過ごし方を教えてください。
勉強よりも運動に夢中でした。小学校、中学校と野球に取り組み、スラムダンクやバルセロナ五輪の影響で、高校ではバスケットボール、大学でまた野球というような流れです。
それぞれの競技の技術的な部分を追求することが好きでした。どんなスイングをすればボールを遠くに飛ばせるか、どんなフォームであればシュートの確率が高くなるか、そんなことに没頭するような学生時代でした。
今ではその対象が、ゴルフに変わってきています(笑)
──これまで経験されてきた会社・業務について教えてください。
前職では、独立系ソフトウェア開発会社で、主に通信系システムエンジニア(3G携帯と基地局の無線制御機器、ひかり電話サーバー、車載通信の仕様管理システムなど)として活動していました。
最初の5年は関東で、詳細設計、実装、単体テスト、結合テストを主に担当していました。
その後、愛知で自動車メーカーの案件として、車両通信の仕様を集約するシステムの保守を担当しました。さらにそのシステムを刷新することになり、要件検討や受入テスト、基本設計書のレビューなども行いました。
これらの工程で開発の全体像を学び、品質における重要なポイントを学んできました。要件検討の段階で、要求を吸い上げることの難しさ(話を聞くたびに内容が変わっていくことがある)や、要求についての意見が異なった場合の調整の難しさなども経験しています。
──これまで手掛けたプロジェクトで、成功体験となった事例や手ごたえを感じた事例を、回答可能な範囲で教えてください
バルテス入社後、初めてプロジェクト立ち上げの段階から参画した案件が今でも忘れられないです。
その案件は、当時それまで事例が少なかった車載案件でした。業務は、機能仕様書をもとにテスト設計・実施を行うものです。
仕様書には部品が動作する際の物理計算式なども書かれており、どうやってテストケース化すればいいのか大いに悩みました。「仕様書の物理計算式のテスト方法がよく分からない」「仕様書が読み取りづらい(自分だったらこう書いて分かりやすくするのに)」などなど……。たくさんの疑問が沸き起こりました。
何度となくお客さまに疑問やアイデアをお伝えしましたが、お客さまは嫌な顔ひとつせずに話を聞いてくださいました。テスト設計におけるこちらの悩みやアイデアは、お客さまにとって気づきの宝庫だったようです。これこそがテストにおける価値だと、その時に気付きました。
──バルテスに入社を決めるまでの経緯や入社の決め手を教えてください。
転職の段階で自分のキャリアを振り返ったのですが、自分のキャリアでテストが占める割合が多いことに気付きました。またテストにおいて不具合を見つけた時に、達成感のような、宝物を見つけたかのような喜びも以前から持っていました。転職においては、この部分をアピールすることを考えていました。
また転職活動を開始してから初めてバルテスのような検証を専門にする会社があると聞きました。それまでそのような会社があることは知らなかったのですが、一気に興味がわきました。
実際にバルテスの会社の案内を聞いたところ、自分のエリアである名古屋拠点は、まだ人数も少なく、これからどんどん規模を大きくしていく動きが求められるとうかがいました。新たな経験ができる環境を求めていましたので、ああ、もうこれしかないと感じました(笑)
──入社してから現在に至るまでの変遷について教えてください。また、そのなかでどのようなことを感じていましたか?
2019年にバルテス入社し、組込部門でテスト案件を1年程度担当しました。その後、エンタープライズ部門に異動となりました。そこでは主に、品質コンサルとして大規模システム案件をプロジェクト担当し、また名古屋エリアの案件管理者として複数プロジェクトをマネジメントしてきました。
2024年にバルテスの車載部門の管理職として、案件拡大やソリューションの整備に取り組んでいます。
いろいろな経験をさせていただいていますが、経験を重ねるたびに感じていることは、どうやって人と協力していくかです。お客さま、協力会社さま、自社(上司、部下、間接部門、その他大勢の仲間)、いろいろな人の助けを借りながら、何とかここまでやって来られたと強く感じています。
関わってくださった方に常に感謝をしています。
──管理職として大切にしていることがあれば教えてください。
部門としての方向性・目的を明確にメンバーに伝えることを大切にしています。
車載部門は、人を集結させ活動を行うようになってから、まだまだ日が浅いです。メンバーがどのように動くべきなのかを認識してもらい、個々の力を集結し、最大化させていくことが、部門の拡大につながると考えています。
そのためにも、何がいいことか、何がよくないことか、これをしっかり浸透させて、今後の活動の土台となる考え方を定着させたいと考えています。
──品質向上に懸ける想いについて聞かせてください。
製品そのものの品質に直結するのは、プロダクトに対しての要求事項の分かりやすさ、および要求事項をシステム化する上でのシステム要件の精度、それから機能やモジュールの仕様の精度だと考えています。
品質エンジニアとして求められる役割は、要求・要件・仕様をきちんととらえ、不明確・不正確を地道に検出し、設計者・開発者に伝えていくことであると考えています。
時にはレビュー、時にはテストと、タイミングや状況に応じて多様な手段を用いて、素早くより多くの品質課題を見つけることができるように、日々準備・研鑽をしていきたいと考えています。
──今後どのような組織を作っていきたいと考えていますか?
まず組織としての方向性・目的をしっかりと浸透させたいと思っています。
浸透という言葉を使ったのは、組織人として、様々な場面において、どのように考え、対処し、行動すべきかを理解してもらいたいという願いからです。これは、個人の力を合わせて大きな事を成し遂げための前提だと考えています。
その方向性・目的を軸として、各現場でメンバーが自立・自走してお客さまに価値を提供していく。組織としては、現場を技術的・精神的に全面的にバックアップしていく。さらにはメンバー間でつながり、コミュニケーションを重ね、互いに支えあうことができる。
この過程でいろいろな経験を得ながら、管理職も含めた個人が成長し、組織が拡大し、全員で仕事の楽しみ・喜びを分かち合える。
そのような組織にしたいと念頭に置いて、日ごろから仲間とともに業務に励んでいます。
──バルテスで成し遂げたいことについて教えてください。
少し欲張りなのですが、3つあります。
品質を相談できる企業として、バルテスが1番目に名前があがるようにしたいです。
そのためにも相談していただいたお客さまに満足していただけるソリューションを作り続けたいと考えています。
そしてそのソリューションを支える仲間を増やし、一緒に学びを得たいです。
これらは大勢の意思と力を集結させなければ実現できないと考えています。
幸いなことに、私には力を貸してくれる仲間がいます。その仲間と、もっともっと前進していきたいです。
──最後に、バルテスへの入社を検討している方に一言!
振り返ってみると、苦労もありましたが、一つひとつの物事が大事な学びでした。バルテスには学べる環境がたくさんあります。
一緒に学び、一緒に苦労を乗り越えながら、仕事のよろこびを分かち合える仲間、待っています!
(2024年10月4日)
(*部署名・役職名は2024年10月時点のもの)