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【vol.21】中計達成に向けて~ バルテスグループ代表取締役会長 兼 社長、田中 真史の“真時代”~

2024年3月、バルテスは長年目標にしていた売上100億円を突破しました。

そして先日、次の10年に向けての足掛かりとなる中期経営計画(以下「中計」と略)を発表しました。この中計について、今回はバルテスグループで働く皆さん向けに、私の考えや思いを書いていこうと思います。


「バリューアッププラットフォーマー」とは

10年後のバルテスが目指すべき姿として、中計では「バリューアッププラットフォーマー」というキーワードを出しました。難しく聞こえるかもしれませんが、これは当社がずっと目指してきた「品質向上のトータルサポート企業」を英語でカッコよく表現したものです笑

バルテスはソフトウェアテストサービスを提供し続けて20年となりますが、近年ソフトウェアの品質により注目が集まっていることで、社会的な市場価値が高まっていると感じています。

以前のブログでも少しお話をしましたが、市場の拡大と共に新規参入する企業が出てくると、品質サービスの品質にバラつきが出て来ることが懸念されます。中にはソフトウェアテストのノウハウが十分に無いまま事業をスタートする企業もあるでしょう。

すると、品質向上を期待して発注したお客さまの期待にそぐわない結果になってしまう、またはソフトウェアの第三者検証として不十分であった、というケースも出てくるはずです。そうなると、市場そのものが乱れてしまいます。

こうしたことを未然に防げるよう、バルテスのテストの考え方や基準を提供し、ソフトウェアテスト業界全体を底上げしていくぞ!という思いを込めて掲げたのが「バリューアッププラットフォーマー」というキーワードです。

また、今回改めて提示したのが「人に依存しない」ビジネスモデルです。

従来のソフトウェア開発は「人がいたら売上が上がる」というマンパワービジネスです。しかし当社では「人に頼らない」ビジネスモデルを描いています。各種テストツールや行き届いた教育により工数を削減、逆に人の手で作業する部分は、そのメリットを最大限に活かす。そうしたハイブリッド経営を想定しているのが特徴です。

5つの戦略

10年後、バリューアッププラットフォーマーとなるにあたり、5つの基本戦略を設けました。せっかくの機会なので、一つひとつ解説していこうと思います。

ソフトウェアテスト戦略の拡大

ソフトウェアテスト事業はこれからもどんどん拡大していく予定です。現在、続々と新たなPM職の方々に入社いただいているかと思います。各部門は新しく入社された方と一緒に、細かい戦略への落とし込みをお願いします。

ツール戦略

テスト自動化、テスト管理、セキュリティなど、ここ数年で次々とローンチしてきたツールですが、ようやくユーザーが増え、お客さまからの嬉しいお声が届くようになりました。これに満足することなく、ツールビジネスはまだまだ拡大していきたいところです。

そのために用意したのがエバンジェリスト認定試験です。エバンジェリストは「伝道師」を意味します。社員一人ひとりがツールの伝道師として、お客さまにツールを使った品質向上の提案ができるようになっていただければと思います。今度の試験で多くの合格者が出ることを期待しております!

また、新たなツール開発の話も進行中です。こちらもまたデビューが決まったらこのブログでお話しますね。

教育事業

長年手がけてきた当社の教育事業を、昨年「バルカレ」と名付けました。
オーダーメイドカリキュラムやスクール形式のカリキュラムなど、お客さまの要望に合わせさまざまな教育サービスを整えてきました。

また、eラーニングも講座数を増やしましたね。

その中でも今年の目玉はバルデミーだと思います。こちらは今年の秋にデビューの予定です。

これらの教育コンテンツを広めるには社員の皆さんのご協力が不可欠です。たくさんの方に当社の教育を利用していただくことで、ソフトウェアテスト市場全体の価値向上に繋げていきたいですね。

セキュリティ

つい最近でもセキュリティ事故は日常的に起こっており、その事例を挙げれば枚挙にいとまがありません。

そうした事故が起こる前に、脆弱性診断やサイバー攻撃自動診断の実施や、PrimeWAFの導入など、今の状態を知る機会を提供していきたいです。

国からも政府情報システムにおける脆弱性診断のガイドラインが出ています。脆弱性診断の重要性は年々高まっていますが、専門的な知識がなく困っている方も多い分野ですので、ここのお手伝いをしていきたいですね。

開発

開発事業の皆さんには、バルテスグループの一員として、より品質の高い開発を目指し続けていただければと思います。

やはりテストをするだけでは限界があるので、システムを作る方々が品質の観点を持って、最終的な品質をあげていく、という流れを作っていきましょう。

VMTはもちろん、当グループにジョインいただいたほかの子会社の皆さんもどんどんバルテスのメソッドを吸収していっていただければと思います。そして、業界で一歩リードした存在になっていきましょう!

社員のみなさんへ

最後に、中計を達成するために社員の皆さんへ私からお願いしたいことを書いていきます。

技術部門

重ねてになりますが、T-DASH、Quality Trackerの積極的な活用をお願いいたします。ツールビジネスを活性化させるためにも、またバルテスに所属するエンジニア一人ひとりが品質における職人・匠であるためにも、ぜひ各ツールのエバンジェリスト認定試験に前向きに臨んでいただければと思います。

また、決算説明資料でもお伝えしているとおり、人事にはPM層の方の採用に注力してもらっています。

もちろん、現状でも日々プロジェクトマネジメントに取り組んでいただいている社員はいらっしゃいます。ただ、これから先の10年を見据えた時に、プロジェクトマネジメントの考え方を浸透させていったり、PMを安定して育てていく体制を作る必要があるというのが私の考えです。

そこで、PM層を今よりも厚くしていきますので、皆さんはぜひその背中を見て、ご自身もプロジェクトマネジメントやコンサルタントを現場の中で学んでいただければと思います。組織が成長・変化をしていくことを怖がらず、PM層の仕事を貪欲に吸収して自分のものにしていってください。

営業部門

営業の皆さんには既存顧客のアップセル、クロスセルはもちろん、新規顧客の獲得をお願いしていきたいです。

バルテスの営業の特徴は「売るものに形がない」これに尽きると思います。それをいかにお客さまに提案するかが難しい所です。「バグがある」状態は目に見えますが、「バグがない」ことの価値は目に見えにくいものです。また「バグがない」状態を作るためのアプローチもお客さまごとに異なります。

ただそうした目に見えない価値をお客さまにわかってもらい、感謝の言葉を頂けることはほかにはないやりがいなのです。私自身、お客さまとお話する際に「バルテスさんのおかげで助かっています」というお声を頂戴すると誇らしい気持ちになります。

営業の皆さんはぜひそうした誇りと自信を持って、バルテスの価値を、まだ知らないお客さまに届けていってください。

これからバルテスに入社される方へ

まずは、数あるIT企業の中から当社の事業に興味を持っていただき、また当社をお選びいただきましてありがとうございます。

新しくバルテスにジョインされる方には、まさしくバルテスのバリューをアップ、価値を創造していっていただけると嬉しく思います。

バルテスに入社される方は、同じIT業界でもまったく違う分野を経験してきた方がほとんどです。ただそれは見方を変えれば、ほかの企業では経験できない、バルテスでしかできないことがたくさんあるということでもあります。

ぜひこれまでのご経験を元に、社員たちがまだ気づいていないバルテスの価値を見出して、価値を高めていってください。そして、その中でご自身のバリューアップを叶えていってください。

最後に

中計の資料では、3年後の売上目標を157.3億円と定めました。ですが本音では「バルテスならもっと上を目指せる!」と思っています。気持ちとしては30周年で1,000億円に向かってみんなで走っていきたいですね!

次の10年に向けての最初の3年。成長に勢いをつけるためにも、社員一同、さらに上を目指していきましょう!

(2024年6月17日執筆)

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